2008-08-30 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)の話
TVをつけたら、難病ドラマみたいだ。あぁ、恒例の24時間TVだもんね。
松本潤くんが主演だ。ふーん。。。あれ??? CIDPってもしかして!!!
この長たらしい名前、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)という病気。私はかれこれ15年くらい前にこの病気に罹患して、大変な目にあいました。いま、私が鍼灸師になっている最も大きな理由のひとつは、この病気にかかった経験が元になっています。(あ、私は完治者ですよ。酷かったのは1年間くらい。完治までは2年くらいかかってますが)
要するに、乱暴に言えば「動けなくなる」んです。四肢麻痺とか、体幹部の麻痺とか、ひどくなると呼吸筋が麻痺して呼吸器が必要になることもあるらしい。あとは、感覚性の麻痺も出ます。痺れとか、妙な皮膚感覚とか。(私は四肢と体幹の麻痺と、感覚麻痺の混合でした)
で、原因は不明。中枢性の神経の障害ではなく、末梢性の神経の障害(神経伝達するコードのカバーが溶けちゃって、伝達がうまくいかない、ってな感じだと思います) 「自己免疫疾患だろう」といわれています。「自己免疫疾患」というのは、何らかの原因で、自分免疫システムが自分自身の身体を攻撃するようにプログラムされてしまう妙な状態です。例の如く、このグループは要するに「原因不明。よって、治療法も確立されていない」のが通例です。
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ざっと見た限り、難病情報のいろんなサイトがありますが、一般人が読むには、ここがいちばんわかりやすいみたい。
全国CIDPサポートグループ
へぇーーー、、、東京都と埼玉県では、特定疾患になってるんですね。
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当時は、いまみたいにインターネットにぱぱぱっと病名を打ち込めば、病気の情報にすぐにアクセスできたり、同病に苦しむ人や、先輩方の状況や、意見や、l経過を知ることができたり、、、そんなことはできませんでした。病名を告げにきた医師も、細かい字の分厚い英語の医学書を病室のベッドの上の私に見せて、「この病気だと思います」と(「思います」って、それもまたなんだかなぁ^^;)、細かい行を指差したこと、いまでも思い出されます。
ネットで見る限り、疫学的には10万人に1-2人らしいですが、全国の患者は約2000人、と、上記サイトにはありました。CIDPは、急性の「ギランバレー症候群」とは、ちょっと違うんですね。(あ、ギランバレーは、かのゴルゴ13の持病、とされてますが、右手だけが急に麻痺するってのは。。。ちょっと違うんでないの?と思いますねぇ、はい。)
これまで、こんなマイナーな病気の話をしても仕方ないなぁと思って、結構封印してましたですよ。ふだんはもう自分でも忘れていることが多かったのですが、やはりこの時代、どんな形であっても、情報発信として形に残しておいたら、何らかの形で誰かに届いてお役に立つのかもしれないと、思い直しました。結局、私は現在でも、難病、とか、原因不明の病などの人にお目にかかる機会が多いわけで、自分が辛かった体験を、何らかの建設的な形で還元しようと思って、この仕事をしているのですから。
そんなわけで、いい機会なので、少し記憶を整理しなおして、まとめてみようかと思います。
to be continued(2008年8月30日)
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